【機械設備・設計】ロボット導入による製造ラインの変革!ロボット活用事例と導入時の課題・対策

【機械設備・設計】ロボット導入による製造ラインの変革!ロボット活用事例と導入時の課題・対策

【機械設備・設計】従来の製造ラインにロボット導入を!ロボットの活用事例と導入時の課題・対策について

製造業では、人手不足、製造コストの削減などが課題となっています。近年はロボット技術の進化に伴い、製造ラインへの導入が急速に進んでいます。ロボットの導入は従来の製造ラインに大きな変革をもたらします。

こちらでは、ロボット導入による製造ラインの変革、製造ラインにおけるロボット活用事例、ロボットシステム導入の課題と対策についてご紹介します。DESIGN CONNECTSでは、機械設備の設計提案を行っております。

ロボット導入による製造ラインの変革

ロボット導入による製造ラインの変革

ロボットの種類と特徴

製造ラインで活躍する産業用ロボットには、主に以下の4種類があります。

垂直多関節ロボット

4~7軸で構成され、腕のような形状をしています。自由度が高く汎用性に富み、搬送から溶接、組立など様々な工程で活躍します。

水平多関節ロボット(スカラロボット)

4軸構成で、上下方向の剛性が高く、水平方向は柔らかい特徴があります。高速なピック&プレス作業に適しています。

パラレルリンクロボット

4~6軸で、複数モーターの出力を1点に集中できるため、高精度・高出力が可能です。プレス加工などに活用されます。

直交ロボット

2~4軸の単軸直動ユニットを組み合わせた構造で、直線的な動きのみができます。設計の自由度が高いのが特徴です。

ロボットによる自動化の可能性

ロボット技術の進化により、製造ラインの多くの工程で自動化の可能性が広がってきました。

例えば、以下の作業がロボットによる自動化の対象となります。

  • 搬送作業
  • 組立作業
  • 検査作業
  • バリ取り作業
  • 収穫作業

など

ロボットは反復作業に優れた性能を発揮します。人間にとって単純作業は疲労が蓄積しやすく、ミスの原因になりがちです。一方、ロボットは設定プログラムに従って同じ動作を正確に繰り返すことができるため、品質の安定化が期待できます。また、長時間の無休稼働も可能です。

加えて、ロボットは危険な作業環境にも耐えられるため、人間が危険にさらされるリスクを軽減できます。

このようにロボットの活用により、省人化や省力化、作業の無人化などが実現可能となります。

省人化・省力化のメリット

省人化・省力化を実現することで、以下のようなメリットが得られます。

生産性の向上

業務プロセスを見直して無駄をなくし、一つの作業に投下する人的リソースを減らすことで、生産性を大幅に向上させることができます。

人手不足の解消

生産性向上により、余剰となった人的リソースを別の業務にあてることが可能になります。人手不足が深刻化する中、省人化・省力化によりその解消に貢献できます。

このように、省人化・省力化を実現することで企業の生産体制を効率化し、競争力の向上につなげることができるのです。

製造ラインにおけるロボット活用事例

製造ラインにおけるロボット活用事例

工程自動化(搬送、組立、検査など)

ロボットを活用した製造ラインの自動化では、様々な工程で人手に代わる自動化が進められています。

搬送工程

大型の部品や重量物の搬送に、ロボットアームを使った搬送システムが活用されています。これにより、従来は人力に頼らざるを得なかった重労働から作業者を開放することができます。

組立工程

精密な組立作業にロボットが活躍しています。高い再現性と正確さを持つロボットは、繊細な作業を人間以上の精度で行えます。自動車の組立ラインなどで広く採用されています。

検査工程

ビジョンシステムと連動したロボットにより、製品の検査工程も自動化されてきました。ロボットは目視検査に代わり、高精度な検査を可能にしています。

このようにロボットの導入により、製造ラインの省力化と高い生産性が実現できるのです。

作業補助(バリ取り、収穫作業など)

ロボットは製造工程における作業を補助する役割も担っています。

バリ取り作業の補助

例えば、ロボットアームの先端に研磨ツールを装着することで、製品に発生したバリを自動で除去できます。力覚センサーと画像判定機能を組み合わせることで、人間の手作業に近い柔軟な作業が可能になります。

収穫作業の補助

例えば、しめじの収穫作業でもロボットが活躍しています。ロボットがボトルから栽培されたしめじを収穫し、個包装用トレイに投入する装置があります。従来は手作業で行われていた収穫・投入工程を自動化することで、作業の効率化が図られています。

このように、ロボットは精密な作業を的確に行うことができ、従来の人手に頼っていた様々な作業を補助・代替できるようになってきました。

無人化ライン構築

ロボットシステムの導入により、製造ラインの無人化が可能になります。無人化ラインでは、以下のメリットがあります。

  • 省人化による人件費削減
  • 夜間や休日の稼働で増産が可能
  • 作業の標準化で品質向上

無人化ラインの構築にあたっては、製品の製造工程を詳細に分析・検討し、各工程で最適なロボットやユニットを選定する必要があります。

ロボットシステム導入の課題と対策

設計段階での課題

製造ラインにロボットを導入する際、設計段階で最も重要な点は、ロボットの仕様を正確に定義することです。

具体的には、以下の点に留意する必要があります。

  • 作業内容の詳細な分析
  • ロボットの可動範囲や動作速度など、性能要件の精査
  • 安全対策の検討(センサー設置、非常停止回路の設計など)
  • 周辺機器との連携方法の決定

設計不備があると、導入後に大きな手戻りが発生します。そのため、製造ラインの詳細な分析と、それにもとづくロボット仕様の適切な策定が不可欠となります。

導入時の課題

ロボットシステムの導入時には、作業環境の整備や安全対策が欠かせません。まずは、ロボットの動作範囲を確保するため、フェンスやガードレールなどの防護設備が必要になります。

次に、作業者の安全を守るため、非常停止装置やセンサーの設置が求められます。例えば、次の表のように、各種センサーを組み合わせて人の接近を検知し、安全に停止させるシステムが不可欠です。

  • 光電センサー:人の接近を検知
  • スキャナセンサー:人の位置を検知
  • マットセンサー:人の乗り上げを検知

このように、導入時には作業環境の変更やセンサー類の設置など、ロボットと人間の共存に配慮した対策が欠かせません。

運用時の課題

ロボットシステムを運用する際の課題として、以下の3点が挙げられます。

ロボットの故障・トラブル対応

ロボットの故障時の対処方法を事前に準備しておく必要があります。定期的なメンテナンスも欠かせません。

環境変化への対応

作業環境の変化(温湿度や照度など)にロボットが柔軟に対応できるよう設計する必要があります。

作業プログラムの変更対応

製品仕様の変更に伴う、作業プログラムの変更が必要になる場合があります。また、プログラム変更に係る時間・コストを最小限に抑える工夫が求められます

このようにロボット導入後の運用段階でも、様々な課題に対応する必要があります。

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